医療計画は,都道府県が国の定める基本方針に即して地域の実情に応じた当該都道府県の医療提供体制を確保することを目的としている.計画期間は6年間で,中間年で必要な見直しを行う.医療計画の主な記載事項は,医療圏の設定,基準病床数の算定,5疾病6事業及び在宅医療に関する事項,医師の確保に関する事項,外来医療に係る医療提供体制の確保に関する事項,地域医療構想等である.2024年度からは第8次医療計画が始まる.
第8次医療計画では,新型コロナウイルス感染症の感染拡大により浮き彫りとなった地域医療の課題へ対応すること,5疾病6事業及び在宅医療の6事業目に新興感染症発生・まん延時における医療を追加すること,第7次医療計画期間中に追加された「医師確保計画」や「外来医療計画」に関するガイドラインに基づく見直しや二次医療圏の設定に関する議論等が要点である.
都道府県には,医療計画策定主体として,効果的かつ効率的な医療提供体制を構築し,医療が国民にとって安全で安心なものであることを確保することが求められている.医療計画をより機能的なものとし,地域医療構想等の取り組みを進めていく必要がある.
また,2024年度は第9期介護保険事業(支援)計画の計画期間も始まる.医療と介護の複合的なニーズを有する高齢者が増えることが見込まれていることから,医療と介護の連携もより重要なものとなる.したがって,病床及び病院の機能分化と連携を達成するためにも,都道府県は市町村との緊密な連携に努め,医療計画,介護保険事業支援計画,介護保険事業計画の整合性を確保することも求められる.
各地域の医療・介護需要の状況が異なるため,人口動態と年齢構成を基にした客観的なデータから地域医療構想や地域包括ケアの議論が可能となり,地域の医療・介護提供体制の可視化が図られるため,このマネジメントのための指標の設定や限られた医療資源を有効に活用するための優先順位の考え方が今後さらに重要なものとなる.