脳神経外科と漢方
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症例報告
脳出血急性期の保存的治療に当帰芍薬散が有効であった1例
原田 佳尚吉田 賢作石元 玲央足立 知司
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キーワード: 当帰芍薬散, 脳出血, 瘀血
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2015 年 1 巻 1 号 p. 39-42

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抄録

脳出血急性期の保存的治療は,以前から行われている止血剤の投与,血圧管理,脳浮腫や頭蓋内圧の管理が主な治療方法である。脳出血を漢方医学で捉えると,血管外に漏出した「血」であり瘀血の病態と認識できる。今回,脳出血に対して当帰芍薬散を投与し,早期の血腫吸収とそれに伴う不全麻痺と失語症の改善がみられた症例を経験した。駆瘀血剤が脳出血の治療に有効であることが期待され,ほかの方剤についても検討する価値があると考えられた。

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© 2015 日本脳神経外科漢方医学会
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