脳神経外科と漢方
Online ISSN : 2758-1594
Print ISSN : 2189-5562
症例報告
抑肝散による熟眠,過食行動の抑制により著明な糖尿病の改善とQOL 向上を得た認知症の5症例
玉野 雅裕加藤 士郎岡村 麻子小曽根 早知子
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キーワード: 認知症, 糖尿病, 抑肝散
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2015 年 1 巻 1 号 p. 43-47

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抄録

認知症と糖尿病は高頻度に合併し,悪循環を形成している。今回,抑肝散が認知症合併糖尿病に著効した5症例を経験した。全症例において,抑肝散エキス顆粒(TJ-54)投与後,熟眠するようになり,過食,早食いが抑制され,食後高血糖,HbA1cが著明に改善した。さらに,各症例とも,合併する疾患による入院が回避され,QOLの向上が認められた。今後,かかる症例に対する抑肝散の有用性が期待される。

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© 2015 日本脳神経外科漢方医学会
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