2015 年 1 巻 1 号 p. 48-50
今回我々は,軽症頭部外傷後遷延する頭痛を訴える患者に五苓散が著効した2例を経験した。1例目は35歳男性で自転車運転中に転倒し頭部打撲。受傷後2週間経っても頭痛は改善せず,五苓散(TJ-17 7.5 g/日, 分3)投与開始したところ開始2週間で改善傾向を示し,さらに4週投与でほぼ寛解した。2例目は21歳女性でバイク運転中に転倒し頭部打撲。受傷3ヵ月後から頭痛が出現し始めた。受傷後7ヵ月で五苓散開始。3週間継続投与で改善認めさらに8週投与で寛解した。