2022 年 7 巻 1 号 p. 44-50
抗てんかん薬の投与に伴うイライラ感,攻撃性などの精神症状に対する抑肝散の効果を検証した。対象は16名で,男性12名,女性4名,年齢は16から72歳(平均40.6歳)。抑肝散7.5 g/日を投与し,11 ⁄ 16例(69%)で症状の改善を認め,症状が自覚できた10例の検討では,NRSは4.6から1.3と有意に改善を認めた(p<0.05)。抗てんかん薬の継続が可能であった。レベチラセタムでは10 ⁄ 11例で抑肝散が有効であったが,ペランパネルでは1⁄5例にとどまった。