脳神経外科と漢方
Online ISSN : 2758-1594
Print ISSN : 2189-5562
原著
脳腫瘍開頭術の創部腫脹に対する治打撲一方の治療効果の検討
齋藤 紀彦平井 希櫛田 直毅佐藤 詳平元 侑藤田 聡中山 晴雄林 盛人伊藤 圭介櫻井 貴敏岩渕 聡
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2022 年 7 巻 1 号 p. 51-56

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抄録

治打撲一方は,外傷による腫脹や疼痛を目標に用いられる漢方である。今回,脳腫瘍開頭術に対し治打撲一方を投与した120症例を後方視的にその治療効果を検討した。治打撲一方の平均投与期間は5.7日であった。投与5日後では投与前と比較して有意に腫脹・疼痛の改善を認めた。なお,全例において,服薬による有害事象は認めなかった。今回の検討で,治打撲一方が脳腫瘍開頭術の創部腫脹に対する有効な治療薬となり得ることが示唆された。

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© 2022 日本脳神経外科漢方医学会
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