日本神経回路学会誌
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解説
スパイクタイミング依存性可塑性に関するNEURONシミュレータの応用
相原 威西山 誠浦久保 秀俊
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2005 年 12 巻 2 号 p. 94-99

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抄録
近年,スパイクタイミング依存性可塑性(STDP:Spike Timing Dependent Plasticity)が注目され,シナプス後細胞を逆伝播する活動電位とシナプス前細胞からのシナプス入力のタイミングに依存して誘起されるLTP/LTDの報告がなされている.本解説はNEURONシミュレータを用いて,海馬CA1野ニューロンの生理実験データに即したモデルシミュレーションを行うことにより,STDP誘起時におけるデンドライト上の情報処理に関して(1)シナプス増強の場所依存性,(2)細胞近傍の入力による逆伝播活動電位のゲーティング作用,及び(3) STDPへの抑制性細胞による影響,について考察を行った結果を報告する.
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© 2005 日本神経回路学会
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