2020 年 27 巻 2 号 p. 35-43
本稿では,2光子イメージングを用いた運動学習における脳活動のダイナミクス研究について述べる.運動学習の際,大脳皮質運動野や大脳基底核,小脳など多くの脳領域で様々な神経活動の変化が起こることが知られている.近年,2光子顕微鏡技術の発展により細胞体だけではなく軸索のカルシウムイメージングが可能となり,離れた脳領域からの入力を動物が課題を行っている最中に捉えられるようになった.最近筆者らのグループは運動学習で形成される視床から大脳皮質へのシグナルについてそのダイナミクスを明らかにした.さらに,そのダイナミクス形成には大脳基底核や小脳の活動が必須であることも明らかにした.近年のこの分野の発展と合わせて運動学習の新しい研究アプローチについて考察する.