本研究では,金属温度予測を目的として,金属の光学顕微鏡画像からスパースモデリングを用いて温度を推定する枠組みを提案している.具体的には,光学顕微鏡から得られる析出物領域に対して面積や円周,円形度などの38種類の画像統計的なパラメータを算出する.算出されたパラメータを入力,クリープ破断試験で一般的に用いられているLarson-Millerパラメータ(LMP)を目的変数として,Bolassoと呼ばれる統計モデルを構築する.これにより,光学顕微鏡画像から金属温度を予測することが可能となる.実データとしてはNIMSクリープデータシートNo.56AおよびNo.M-11で報告されているデータに適用し,フィッティング性能および未知データの予測性能を調べた.その結果,未知データにおける温度予測を±10 [°C] 以内の誤差で実現させることに成功した.