日本神経回路学会誌
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スパースモデリングを用いた析出物画像からのメタル温度推定
遠藤 瑛泰澤田 浩太永田 賢二吉川 英樹庄野 逸
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2022 年 29 巻 1 号 p. 15-23

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抄録

本研究では,金属温度予測を目的として,金属の光学顕微鏡画像からスパースモデリングを用いて温度を推定する枠組みを提案している.具体的には,光学顕微鏡から得られる析出物領域に対して面積や円周,円形度などの38種類の画像統計的なパラメータを算出する.算出されたパラメータを入力,クリープ破断試験で一般的に用いられているLarson-Millerパラメータ(LMP)を目的変数として,Bolassoと呼ばれる統計モデルを構築する.これにより,光学顕微鏡画像から金属温度を予測することが可能となる.実データとしてはNIMSクリープデータシートNo.56AおよびNo.M-11で報告されているデータに適用し,フィッティング性能および未知データの予測性能を調べた.その結果,未知データにおける温度予測を±10 [°C] 以内の誤差で実現させることに成功した.

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© 2022 日本神経回路学会
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