統計数理研究所 総合研究大学院大学
コペンハーゲン大学 ニールス・ボーア研究所 東京大学 生物普遍性研究機構
2024 年 31 巻 3 号 p. 149-159
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生物システムは一般に,外部の摂動に対して安定した機能を保つ頑健性と,異なる条件に応じて適切な状態(表現型)に速やかに遷移する可塑的性質を併せ持つ.アロステリック酵素やモータータンパク質がその代表例である.一見矛盾するように思える二つの性質がどのように両立するのだろうか.本稿では,頑健性と可塑性は進化的に獲得された性質であるという立場から,アロステリック効果を模した数理モデル上での進化シミュレーションと低次元性を仮定した近似的解析から,頑健性と可塑性が両立する仕組みを探る研究例を紹介する.
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