抄録
意識障害のある寝たきり高齢者1名において,24時間の睡眠評価を行い,深部体温,心拍数,呼吸数のモニタリングをすることにより,新たな看護観察法の可能性を検討することを目的とし調査を行った.睡眠の質の評価のため24時間の脳波,眼球運動および筋電図を測定した.バイタルサインズの評価のため72時間の腹部深部体温と24時間の呼吸数および心拍数を測定した.24時間の睡眠効率は98.0%であった.深部体温は8時間周期を示した.呼吸数,心拍数において昼間と夜間との間に差はみられなかった.本対象者では全日型の睡眠をとることが明らかになり,そのため呼吸・心拍の日内変動が不明瞭となる可能性が考えられる.昼間に覚醒回数が多くなることから,日中の看護ケアなどの働きかけが睡眠覚醒リズムや体内リズムに変化を及ぼしうる可能性があると考える.今後は生体計測指標と看護ケアとの関連を明らかにする必要があると考える.