原子力バックエンド研究
Online ISSN : 2186-7135
Print ISSN : 1884-7579
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論文
フミン酸の酸解離特性
杤山 修榊原 哲朗井上 泰
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1995 年 1 巻 2 号 p. 187-198

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抄録

  ポリアクリル酸および市販フミン酸を用いて酸塩基滴定を行い、この結果に基づいて高分子弱酸の解離を表す式 Kapp=[H]α/(1-α)=K1/2{(1-α)/α}([Na]/[Na]s) を導いた。ここで α は解離度、 K1/2 はα=1/2 のときの解離定数、添字 s は高分子表面の濃度を表している。この式は以下の仮定に基づいて導かれた。(i) 高分子は HNRN で表される多塩基酸で各々の酸性基は K1 から KN の解離定数を持つ。(ii) 各解離サイトのプロトンの結合エネルギーは全て等しい。(iii) HN-iRNi- と HN-jRNj- の解離定数の比は、各分子が持っているプロトンの数とプロトン受容サイトの数から統計的に決められ、 Ki/Kj={(N-i+1)/i}/{(N-j+1)/j} で表される。(iv) 高分子表面のプロトンの有効濃度 ([H]s) は [H]s/[H]=[Na]s/[Na] により関係づけられる。[Na]s は [Na]s=[Cl]s+[R]s (ここで[R]s=∑i[HN-iRNi-]) より求めることができ、イオン強度が高いときは [Na]s ⋍ [Cl]s より [Na]s ⋍ [Na] となり、低いときは [Na]s ⋍ [R]sCRα となる。

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© 1995 一般社団法人日本原子力学会 バックエンド部会
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