原子力バックエンド研究
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Print ISSN : 1884-7579
ISSN-L : 1343-4446
総説
諸外国における使用済燃料直接処分のソースターム評価
– (2) 使用済燃料および構造材の溶解速度評価
北村 暁近沢 孝弘赤堀 邦晃舘 幸男
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2016 年 23 巻 1 号 p. 55-72

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抄録

 わが国では,従前の高レベル放射性廃棄物の地層処分に加えて,使用済燃料を直接深地層中に処分する方策(以下,直接処分)など,代替処分オプションに関する調査・研究が開始されている.このことを受け,直接処分の安全評価に必要となるパラメータのうち,使用済燃料および構造材(ジルカロイ被覆管や制御棒など)の溶解速度の設定に資することを目的として,直接処分の安全評価を進めている欧米各国の設定値を一覧するとともに,設定根拠および不確実性評価について調査した.欧州各国については,設定に当たって欧州委員会主催のプロジェクトの成果を踏まえていることから,その内容についても概説した.溶解速度設定の根拠となる実測値については,各国とも共通して用いられているものが多く,得られた設定値についても類似しているものが多く見受けられた.また,不確実性については定量的な評価が難しいことから,各国とも保守的にパラメータを設定している様子が見受けられた.以上の内容は,わが国の代替処分オプションの検討としての直接処分の安全評価における溶解速度の設定の基盤情報として有効である.

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© 2016 一般社団法人日本原子力学会 バックエンド部会
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