アルカリ活性スラグセメント (以下スラグセメント、AASCと略す) による放射性廃棄物固化処理を研究した。原子力発電所や再処理施設から発生する濃縮廃液、イオン交換樹脂、焼却灰、HEPAフィルタの固化処理、雑固体廃棄物の充填用モルタルの適用に関して、ビーカー試験、パイロット試験を実施し、高充填で良好な物性をもっ固化体の作製、良好なモルタル特性が確認できた。さらに各固化体の核種保持性能データを取得した結果、埋設場受け入れ基準を満足できることがわかった。
本論では、スラグセメントを用いた各廃棄物の固化特性副験結果、スラグセメントによる総合的な固化処理システム、既存技術との比較等について報告する。