原子力バックエンド研究
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技術報告
核燃料サイクル開発機構において進められてきた再処理開発の成果と将来
野村 茂雄船坂 英之青嶋 厚中村 博文小山 智造
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2000 年 6 巻 2 号 p. 207-220

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抄録

  昭和52年9月 (ホット試験の開始.なお,本格操業は昭和56年1月.) に,我が国初の再処理工場として核燃料サイクル開発機構 (当時の動力炉・核燃料開発事業団) の東海再処理工場がホット試験を開始して以来,約20年の歳月が経過した.東海再処理工場における再処理方式は,海外で実証済みの機械的前処理工程と溶媒抽出法 (PUREX法) を組み合わせたものである.この間,溶解槽の故障等幾多の経験を教訓としながら,約936tの軽水炉等の燃料処理実績を挙げてきた.
  一方,プルトニウムの有効利用に向けた高速増殖炉開発が行われる中で,動燃において高速炉燃料の再処理技術の開発に着手した.高速炉燃料は軽水炉燃料と比較して,ラッパ管等を有し,プルトニウム含有率が高く,高燃焼度化により核分裂生成物含有量が多い等の特徴がある.このため,高速炉燃料の再処理では,ラッパ管除去工程 (解体工程),厳しい臨界管理に耐える小型で処理能力の高い機器,比放射能および不溶解残さの増加に対応した高性能機器が必要とされ,これらの要求を満足する再処理機器を開発してきた.また,近年では安全性・経済性の向上,資源の有効利用,環境負荷低減,核不拡散抵抗性の向上等,社会の多様なニーズに対応するため,これまで実績のある湿式PUREX法にとらわれない先進的な技術の開発を進めている.

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© 2000 一般社団法人日本原子力学会 バックエンド部会
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