日本臨床皮膚科医会雑誌
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論文
基底細胞癌と鑑別を要した鼻部の反転性毛包角化症の3例
江原 佳恵西本 周平持丸 奈央子畑 康樹
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2020 年 37 巻 1 号 p. 80-84

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抄録

 反転性毛包角化症(inverted follicular keratosis;IFK)は毛嚢一致性に発生したirritated typeの脂漏性角化症である.症例1は23歳女,症例2は85歳男,症例3は45歳男.それぞれ1年前,半年前,2ヶ月前より自覚した鼻背部の2~3mm大の黒色小結節.ダーモスコピーでいずれも基底細胞癌を疑う所見を認め,全摘生検を施行した.3症例ともに基底細胞癌の所見を認めず,表皮細胞様腫瘍細胞が内向性に増生し,squamous eddiesを伴っていた.全体構築より反転性毛包角化症と診断した.3症例いずれも経過が速いこと以外は臨床・ダーモスコピー所見からは基底細胞癌を否定することは困難であった.鼻部の黒色皮疹で基底細胞癌を疑う際は反転性毛包角化症も鑑別にあげる必要がある.

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