日本臨床皮膚科医会雑誌
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論文
帯状疱疹患者におけるアメナメビル(アメナリーフ®錠 200 mg)の安全性と有効性の検討-特定使用成績調査の中間成績-
今福 信一是松 健太森 直子可児 毅松井 慶太
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2020 年 37 巻 5 号 p. 641-649

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抄録

アメナメビル(アメナリーフ®錠 200 mg,以下,AMNV)は世界に先駆けて,本邦で発売されたヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の活性を阻害する抗ヘルペスウイルス薬であるが,日常診療下における情報はまだ十分ではない.そこで,AMNVの日常診療下における安全性および有効性について特定使用成績調査を実施しており,本報告ではAMNV投与1ヵ月後までの中間集計結果をもとに検討した. 安全性解析対象症例1,345例中11例(0.82%)に副作用を認め,主な副作用は,「上腹部痛」「下痢」「発熱」が各2例であった.承認時に医薬品リスク管理計画で重要な潜在的リスクとして設定されている血小板減少に関連する事象として血小板減少症を1例,歯肉出血を1例,心血管系事象に関連する事象として動悸を1例認めたが,いずれも非重篤であった.有効性解析対象症例1,338例において,皮膚症状(紅斑・丘疹,水疱・膿疱)の消失までの日数の50%点は,いずれも8日目であった.完全痂皮化までの日数の50%点は12日目,疼痛消失までの日数の50%点は22日目であった. 本調査に組み入れられた症例の患者背景,治療実態等を疫学的な観点およびAMNVの特徴を踏まえ考察したので報告する.本中間集計では,全調査症例数3,000例のうち,1,446例のみを対象としており,最終集計時に詳細な集計解析を実施する予定である.

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