日本臨床皮膚科医会雑誌
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論文
dermatophytomaに対する切削処置と外用爪白癬治療薬併用療法の経験
福山 國太郎
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2022 年 39 巻 1 号 p. 50-54

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抄録
目的:Dermatophytomaは内服療法に抵抗性であり物理的療法の補助が勧められている難治な爪白癬である.近年爪白癬に対して適応のある外用抗真菌薬が使用できるようになった.外用爪白癬治療薬についてdermatophytomaに対するデブリドマンとの併用治療報告は少ない.自施設ではdermatophytomaに対して切削処置と外用爪白癬治療薬(10%エフィナコナゾール爪外用液,5%ルリコナゾール爪外用液)併用療法を行った.自験例についてその経過をまとめ有用性について検討する. 対象と方法: 対象:2017年4月から2020年3月までに関西ろうさい病院皮膚科を受診し,dermatophytomaと診断し切削処置を行った患者12名(男性8名,女性4名,平均年齢73歳),うち2名は両母趾爪に病変を持ち14爪を対象とした. 方法:初診時に病変部爪甲切削し外用爪白癬治療薬を併用した. 1年未満でも完全治癒した時点を最終効果判定として観察終了した.完全治癒していない場合には治療開始1年に最も近い受診日に初回効果判定した.また,最終来院時あるいは併用薬剤変更時を2回目効果判定とした.  効果判定基準は,無効{爪甲混濁部面積率(爪甲混濁部面積/爪甲面積)の変化が30%未満減少または増加},有効(爪甲混濁部面積率の変化が30%以上60%未満の減少),著効(爪甲混濁部面積率の変化が60%以上消失未満),完全治癒(対象爪の爪甲混濁部の消失かつ直接鏡検し菌要素が見られない)とした. 結果:3名は初回効果判定時期以前に脱落した.内1名は2爪を観察していた.10爪については約1年後までに7爪完全治癒, 3爪無効であった.2回目効果判定では8爪完全治癒,1爪著効,1爪有効であった. 結論:Dermatophytomaは外用爪白癬治療薬と外科的デブリドマンを併用することによって治療効果の向上が期待できる.
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