日本臨床皮膚科医会雑誌
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論文
ダーモスコピーが有用であった,白人に生じた表在型無色素性基底細胞癌の1例
稲垣 充亮小林 祐香莉梅垣 知子石崎 純子田中 勝
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2024 年 41 巻 5 号 p. 753-756

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抄録
基底細胞癌 (basal cell carcinoma: BCC)は通常黒褐色蝋様の光沢性小結節として発生するが,色素を持たないBCCのことを無色素性基底細胞癌と呼ぶ.通常のBCCと異なり臨床所見での湿疹やBowen病との鑑別が困難となることが知られている.今回,ダーモスコピーにて初診時より無色素性BCCを疑う事のできた症例を経験したので報告する.症例は58 歳白人男性.2 年前,左手背日光角化症にイミキモドクリーム外用し経過フォロー中に背部皮疹を主訴に受診した.背部に紅色で境界明瞭な紅斑を有し,ダーモスコピーでは内部にはsmall ulcerations,周囲にはshort fine vesselsがみられていた.偏光と無偏光を比較し,白色線状の構造物であるshiny white areas,大小のyellow-white globulesが全体にみられた.無色素性BCCと診断し3 mmマージンで切除を行った.以降再発はしていない.無色素性BCCを疑うにあたり,色素に由来しない所見であるshort fine vessels,small ulcerations,shiny white areas,yellow-white clodsが診断の一助となり得ると考えられた.
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