抄録
ジヒドロキシアセトン(DHA)を含有する保湿クリームを63名の尋常性白斑患者に適用し,quality of life(QOL)の変化,使用感,着色状態ついて体系的な調査を行った.日本語版Skindex-16を用いて解析した結果,クリーム使用後に感情および機能に関するサブスケールならびに総合評価のスコアがいずれも有意に低下し,QOLの改善が確認された.さらに,調査終了日に実施した肌状態,使用感,着色に関するアンケートでは,多くの患者が肯定的な回答を示した.視覚的にもDHA含有クリームの使用により脱色素斑のカモフラージュ効果が認められた.一方,周囲の正常部皮膚との色調のマッチングについては「ちょうど良い」と回答した患者はわずか約30%であった.以上,本研究によってDHA含有クリームの尋常性白斑患者におけるQOL改善の有用性が明確に示された.今後は,患者の個々の希望に即した着色の最適化が課題である.