Oncoplastic Breast Surgery
Online ISSN : 2432-4647
ISSN-L : 2432-4647
総説
乳房再建を含む乳癌術式決定における患者中心の意思決定支援とディシジョンエイド活用の動向
大坂 和可子山内 英子
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2018 年 3 巻 3-4 号 p. 51-58

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抄録

早期の乳癌と診断された女性は, しばしば乳房部分切除術か乳房全摘術のいずれかを選択することができる。加えて, 乳房再建術も選択肢の1つとして考える女性が増えている。どの方法が最も適切かは, 利点や害, 二次障害のリスクなどを踏まえ評価する必要があるものの, 多くの女性が, 何が最もよい方法か不確かであると感じており, 決定プロセスに参加するための支援を必要としている。シェアド・ディシジョン・メイキング (shared decision making ; SDM) は, 乳癌治療において重要性を増しており, 選択肢の情報などを掲載したディシジョンエイドを活用することでSDMを促進することができる。本稿では, 意思決定の3つのモデルの歴史的推移と, 乳癌手術方法において, SDMを補助するディシジョンエイドの研究について概観する。

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© 2018 一般社団法人 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
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