2019 年 4 巻 2 号 p. 33-38
T4乳癌は術前療法, 手術, 術後療法など, 集学的治療が必要になる。今回われわれは, T4乳癌に対する集学的治療のなかで乳房一次再建を経験したので報告する。2010年12月から2018年3月の期間に当科にて一次再建を行ったT4乳癌症例につき, 年齢, 切除術式, 欠損範囲, 再建術式, 合併症, 術前治療, 術後追加治療, 予後に関して調査した。患者数は10例, 年齢24歳〜65歳 (平均50.2歳) であった。切除術式は大胸筋温存乳房切除術7例, 大胸筋合併乳房切除術3例で, いずれも皮膚欠損を合併した。再建術式は対側穿通枝を血管付加吻合した有茎腹直筋皮弁7例, Free DIEP flap3例であった。術後治療は放射線療法+化学療法4 例, 放射線療法+内分泌療法4例, 放射線療法単独1例, 化学療法単独1 例であった。T4乳癌の乳房再建においては胸壁・皮膚の広範囲な再建が必要であり, 切除後の早期創治癒, 早期化学療法・照射開始のためにもマイクロサージャリーを用いた自家組織による再建は有用であった。