Oncoplastic Breast Surgery
Online ISSN : 2432-4647
ISSN-L : 2432-4647
原著
Allergan Crisis を経て当院における乳房再建はどう変わったか
倉元 有木子矢野 智之吉松 英彦末貞 伸子柴田 知義辛川 領前田 恵里沙宮下 宏紀
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2021 年 6 巻 3 号 p. 60-64

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抄録

序論 : 2019年7月24日, FDA が Allergan 社の Biocell を用いたテクスチャードタイプの SBI と TE に対してリコールを勧告した。この Allergan crisis を経て乳房再建がどう変化したのか調査した。

方法 : 2019年1月1日から7月24日までに TE を挿入した158 症例について, 2020年10月1日時点で予定も含む再建方法および再建時期, 初診時の再建希望について調査した。

結果 : 自家組織再建87例, SBI 36例, TE 抜去が21例で実施され, SBI もしくは自家組織か未定8例, SBI もしくはTE 抜去か未定が3例であった。初診時自家組織再建希望の約80%, SBI 希望の約30%, 再建方法未定の約60%が自家組織再建になった。

結論 : Breast Implant Recall により自家組織再建が増加した。現時点では, BIA-ALCL の不安がない自家組織再建への変更や人工物に対するマイナスイメージがうかがえた。

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© 2021 一般社団法人 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
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