Oncoplastic Breast Surgery
Online ISSN : 2432-4647
ISSN-L : 2432-4647
OPBCS特集
乳房温存オンコプラスティックサージャリー ステップアップガイド                               ―Volume replacement : ステップ2―                                               有茎穿通枝皮弁を用いたオンコプラスティックサージャリー ①側胸部
藤本 浩司長嶋 健高田 護榊原 淳太大塚 将之
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2023 年 8 巻 2 号 p. 82-92

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抄録

有茎穿通枝皮弁を用いたオンコプラスティックサージャリーは, OPBCS Volume replacement レベル2 の手技である。本稿ではそのうち, 胸背動脈穿通枝皮弁を主とした側胸部の穿通枝皮弁について取り上げる。本術式は広背筋皮弁に比べて筋肉を犠牲にすることがなく, 術後の体積減少も少ない。その一方で, 穿通枝の剥離や皮弁の移動には慎重を要する。対象症例はおもに全乳房の25%程度までの外側 (C, D) 区域の欠損である。胸背動脈穿通枝皮弁の場合, 胸背動脈下行枝まで剥離することで, より遠くまでの皮弁移動が可能である。安全な手術施行のためには術前の血行評価が重要であり, 手術と同体位の側臥位でのカラードップラーエコーが有用である。本術式の術前デザイン, 術中操作と注意点, Tipsについて解説する。

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© 2023 一般社団法人 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
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