1977 年 19 巻 4 号 p. 554-560
形態学で取り扱われる形あるいは, 大きさの研究に, 両者を組み合わせる方法も十分意味のあるところであると考え, 種々の解析方法を試みつつある。
今回は, 上顎第1大臼歯の咬合面観輪郭について, 角座標を応用した計測値をフーリェ (Fourier) 解析して形を論じた。すなわち, その結果から, 上顎第1大臼歯では周波数1 (1Hz) から周波数4 (4Hz) までのパワースペクトルを採用して作図すると, 実測値のパターンと極めて近似した輪郭が得られたところから, 有意義な一解析方法であると考える。