歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
新たな大理石骨病交雑系モデルマウスの作成と病理組織学的研究
佐藤 由紀江
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 40 巻 2 号 p. 108-119

詳細
抄録

胎生期でのop/opマウスの判別, また同腹マウスでのop/+, +/+の判別を分子遺伝学的に確定した実験を行うため, 新しい交雑系の大理石骨病マウスを作成した. B6C3Fe-a/a-op/+とA/WYSNJマウスの交配によりF1マウスを作成後, F1マウス同志を交配してF2マウス63匹中, op/opマウスの性状を示すマウスを14匹得た. F1マウスではすべてに歯牙の萌出がみられ, また得られたF2-op/opマウスの出現率は約22%であり, 劣性形質で単一の遺伝子であることが確認された. 新しい交雑系のF2-op/opマウスの病理組織学的検索は従来のop/opマウスの所見とほぼ一致した. この結果, 今後この新しい系を用いて病理学的および分子遺伝学的手法による研究への応用の道が開けたと考える.

著者関連情報
© 歯科基礎医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top