歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
マウス顎顔面の成長におけるnogginの遺伝子発現
稲毛 稔彦中田 智子鴨川 大助坂口 豊佐藤 慶伴小野 勝鴨川 紘征関和 忠信寺門 正昭桑田 文幸佐藤 吉則大井田 新一郎
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2000 年 42 巻 6 号 p. 563-572

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抄録

硬組織形成におけるnogginの機能を検索するために, 胎生11日から生後5日のマウスを用いてin situ hybridizationを行い, noggin mRNAの発現を観察した。体節形成期では, noggin mRNAのsignalは脳膜, 体節周囲の筋板に強く発現した。Meckel軟骨周囲の形成が開始されると, noggin mRNAはrestingおよびhypertrophic stageの軟骨細胞, 骨形成部位の骨芽細胞やその外側の結合組織細胞に著しく強く発現した。歯胚においては発現がきわめて弱いが, 歯小嚢外側の細胞には弱い発現がみられた。根間分岐部が形成期では, nogginは歯槽骨内側の骨芽細胞に強く発現した。根間分岐部の歯根膜および骨芽細胞には最も強い発現がみられた。体幹骨では骨膜のosteogenetic layerおよびfibrous layerにいたる細胞層に遺伝子が発現していた。

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