日本視能訓練士協会誌
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一般講演
特異な眼振を示した2症例
中川 真紀臼井 千惠林 孝雄
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2016 年 45 巻 p. 47-50

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抄録

 特異な眼振を示した2症例を経験したので報告する。

 症例1:10歳、男児。幼少時からの眼振で、夕方になると揺れが強くなり疲れるとの訴えで受診。視力は両眼(1.2)。眼位はわずかに外斜位で眼球運動は異常なし。右方静止位の衝動眼振があり、目に力を入れると眼振を止められるため、サーチコイル法で眼振を自在に制御できること、眼振静止時はわずかに輻湊していることを確認した。

 症例2:15歳、女子。9歳から近方視時に眼振が起こるとの訴えで受診。視力は両眼1.5。眼位・眼球運動は異常なし。サーチコイル法では眼前10㎝まで輻湊させると振子眼振が発生することを確認した。調節の弛緩で眼振は抑制され、近用眼鏡装用で症状は軽快した。

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© 2016 公益社団法人 日本視能訓練士協会
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