2016 年 8 巻 1 号 p. 28-35
本研究は、近年オフィスデザインにおける重要なコンセプトの一つとなりつつあるオフィスにおける「遊び心」のある空間に焦点をあて、オフィスデザインの新たな可能性を示すことを目的としている。まず「遊び心」のある空間の要因要素を明示・構造化するために、28枚の写真で評価グリッド法を用いて16名のワーカーへインタビューを行った結果、遊び心がある空間を説明するのに「オフィスと異なる空間」が中心になることが分かった。また共起ネットワーク分析を用い、統計的視点から「遊び心」のある空間に関する語句の関係性を見た。次に属性による「遊び心」の捉え方を探るために、評価グリッド法で得た「遊び心」の評価項目を使用し、予備調査から10の評価形容詞対と8枚の写真を選定し、本調査では267名の回答を得た。「遊び心」のある空間の必要性は、65%が必要だと回答し、属性ごとで見ると「商品企画・開発」「オフィスに遊び心がある」に多かった。最後に重回帰分析により、「遊び心」のある空間を「オフィスらしくない」など5要素でより捉えやすいように示した。