2020 年 40 巻 1 号 p. 26-29
投球障害発生の原因として体幹筋機能の低下はその一要因としての報告がみられる.今回,小学生軟式野球選手が投球障害肘を発症したとき,われわれが体幹筋機能検査として採用しているSide Bridge testの変化を調査した.
過去1年以内に投球側の肘関節に障害の経験がない小学5年生54名を対象とし,Side Bridge testの1年の変化を調査した.結果,新たに投球障害肘を発症した選手は,投球側のみSide Bridge testの向上が認められなかった.成長に伴い体幹筋機能の向上が認められない場合,小学生軟式野球選手の投球障害肘発生に影響を与えている可能性が示唆された.