日本整形外科スポーツ医学会雑誌
Online ISSN : 2435-5828
Print ISSN : 1340-8577
 
小学5年生に対する10ヵ月の静的ストレッチングプログラムがOsgood-Schlatter病の罹患率に与える影響
津島 愛子三村 由香里林 正典
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2020 年 40 巻 1 号 p. 98-104

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抄録

本研究は,小学5年生に対する10ヵ月の静的ストレッチングがOsgood-Schlatter病(OSD)の罹患率に与える影響について調査することを目的とした.OSDの既往がない小学生5年生を対象とし,静的ストレッチングプログラム実施群(SS群)92名,ストレッチングプロブラム非実施群(CON群)79名とした.SS群は,10ヵ月間,週5回,静的ストレッチングを実施した.ストレッチング取組後,OSDの罹患率について調査をした.OSDの罹患率は,SS群4.3%(4名)であり,CON群13.9%(11名)と比較して有意に少なかった(p<0.05).本研究は,OSDが好発する年齢の時期に下肢を中心とした静的ストレッチングが,OSDの罹患率を低下させOSD発症予防に有効である可能性を示した.

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© 2020 一般社団法人日本整形外科スポーツ医学会
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