日本整形外科スポーツ医学会雑誌
Online ISSN : 2435-5828
Print ISSN : 1340-8577
 
トップアスリートにおけるヒラメ筋肉ばなれについて
奥脇 透中嶋 耕平半谷 美夏福田 直子
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キーワード: 肉ばなれ, ヒラメ筋, MRI
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2020 年 40 巻 2 号 p. 195-200

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抄録

トップレベルアスリートのヒラメ筋肉ばなれ122例の特徴について検討した.またその急性期87例を,3つの損傷型(Ⅰ型:筋線維部,Ⅱ型:腱膜部,Ⅲ型:付着部)と3つの損傷度(1度:わずかな損傷,2度:部分断裂,3度:完全断裂)に分類し,73例で競技復帰時期との関係を調べた.平均年齢は27.4歳で,男性が83%であった.陸上競技での受傷が40%を占め,その半数が長距離走選手であった.MRI分類では,Ⅰ型2例,Ⅱ型81例,Ⅲ型4例と,ほとんどがⅡ型であった.Ⅱ型の1度(48例)と2度(31例)で競技復帰時期をみると,それぞれ1.6週と7.1週で,両群間に有意な差を認めた.肉ばなれのMRI分類は,ヒラメ筋についても有用である.

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© 2020 一般社団法人日本整形外科スポーツ医学会
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