2020 年 40 巻 3 号 p. 240-244
近年の競技スポーツにおいては,技術トレーニングだけでなく日々の体力トレーニングの重要性が高まっている.パフォーマンス向上には,専門的体力と専門的動作に関するトレーニングが必要不可欠であるが,このようなトレーニングは疲労の蓄積を招き,パフォーマンスの低下や傷害発生リスクを高める恐れがある.これらのネガティブな要素を最小限にしつつパフォーマンス向上を図るためには,コンディショニングのなかでもリカバリーが重要となる.リカバリーにはさまざまな手法があるため,それぞれの生理学的効果を理解し,目的に合わせて戦略的に実施することが何より大切である.