2021 年 41 巻 1 号 p. 31-33
背景:近年本邦ではエコーを用いた少年野球肘検診が広く行われ,上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(OCD)や肘内側部障害の有病率が報告されているが海外での報告は少ない.
方法:ドミニカ共和国の青少年野球チーム所属選手を対象とした.エコーを用いて投球側の上腕骨小頭および上腕骨内側上顆下端の評価を行なった.
結果:224名の男性野球選手,平均12.6歳において明らかな小頭部OCDは認めず,内側上顆下端の異常所見は40名(17.9%)に認めた.
結論:本邦では小頭部OCDは0.8~8.0%,内側上顆下端の異常所見は21~54.4%と報告されており,いずれもドミニカでは低値であった.