日本整形外科スポーツ医学会雑誌
Online ISSN : 2435-5828
Print ISSN : 1340-8577
小学生野球選手における腹臥位release pushテストと内側上顆の形態変化との関係
高橋 晋平村木 孝行石川 博明永元 英明黒川 大介高橋 博之
著者情報
ジャーナル 認証あり

2021 年 41 巻 2 号 p. 89-92

詳細
抄録

投球時の肘外反ストレスを軽減させるために,肘伸展位でボールをリリースすることが重要である.筆者らは肘伸展位でリリース動作を行なう力を評価するrelease pushテストを考案し,上腕骨内側上顆の形態変化との関係を検討した.対象は小学生野球選手239名とし,腹臥位および立位でリリースする位置まで手を挙げ,肘伸展位のまま筋力計測器を押すよう指示した.その結果,腹臥位でのrelease pushテストと内側上顆の形態変化に有意な関連が認められたが,立位release pushテストでは内側上顆の異常と有意な関連が認められなかった.腹臥位release pushテストは,小学生野球選手の肘関節内側障害の機能的要因を評価できる可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2021 一般社団法人日本整形外科スポーツ医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top