日本整形外科スポーツ医学会雑誌
Online ISSN : 2435-5828
Print ISSN : 1340-8577
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の保存治療成績
三田地 亮高原 政利佐藤 力宇野 智洋
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2021 年 41 巻 2 号 p. 99-103

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抄録

肘離断性骨軟骨炎18例の保存治療成績を調査した.投球を平均7.4ヵ月で開始し,完全スポーツ復帰:10例,不完全復帰:5例,および未復帰:3例であった.平均18.8ヵ月のX線経過観察で完全癒合:8例,部分癒合:7例,および癒合なし:3例であった.成績は優:8例,良:2例,可:5例,および不可:3例であった.8ヵ月以内に小頭中央に骨化を認めた群の完全癒合率(87.5%)が有意に高く,成績が有意に良好(優良100%)であった.完全癒合率は小頭中央の骨化前に投球を開始した群では16.7%であり,骨化後に投球を開始した群(77.8%)に比べ有意に低下した.小頭中央の骨化出現までは投球を待機するべきである.

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© 2021 一般社団法人日本整形外科スポーツ医学会
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