2019 年 38 巻 6 号 p. 706-713
訪問型サービスC(以下,訪問C)は,介護予防・日常生活支援総合事業の介護予防・生活支援サービス事業の1つであり,ADL/IADL課題の改善を主目標に,3ヵ月程度の短期間で支援を終結させる点が特徴である.要支援2認定のA氏は,作業工程の多さや洗濯かごの運搬距離の長さから,洗濯物を干す動作に努力の増大と効率性の低下を認めた.A氏が少ない疲労で効率よく干すことを目的に,洗濯物干しハンガーの位置変更など,作業遂行に焦点を当てて環境設定や動作方法を中心に助言した.その結果,3回の助言でA氏の作業遂行能力や健康関連QOLが向上した.作業療法士が訪問Cを担うことにより,短期間でADL/IADLの改善につなげることができると示唆された.