作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
脳卒中片麻痺患者における反復経頭蓋磁気刺激と作業療法の併用効果
─手指運動麻痺の軽度群と重度群の2群間における治療効果の差─
湯川 喜裕中村 一仁水口 雅俊下村 亮太美馬 達哉
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2020 年 39 巻 4 号 p. 406-413

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抄録

要旨:脳卒中片麻痺患者の運動麻痺に対する低頻度の反復経頭蓋磁気刺激と作業療法の併用療法効果について,手指運動麻痺の軽度群と重度群の2群に分類し,治療効果の違いをFugl-Meyer Assessment,10秒間テスト,他動的関節可動域(Passive-Range of Motion;以下,P-ROM),Modified Ashworth Scale(以下,MAS),Motor Activity Log(以下,MAL),運動誘発電位を用いて検討した.手指の運動麻痺が軽度な患者群は治療後に全ての項目で有意な改善を認めた.一方,重度な患者群は,MASやP-ROMの改善に伴い,MALが改善した.併用療法は,重症度により,治療効果に差を認めることが示唆された.

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© 2020 一般社団法人日本作業療法士協会
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