作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
在宅要支援・軽度要介護者の社会参加に向けた行動・心境
─Sense of Coherence(SOC)高・低群の特徴─
山本 泰雄山崎 喜比古
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2020 年 39 巻 4 号 p. 414-425

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抄録

要旨:本研究は,高齢者の社会参加に向けた行動・心境を解明し,支援方法を提言することを目的とした.在宅の要支援1・2と要介護1の20名に,ストレス対処能力・健康保持の指標であるSOCスケールと半構造化面接を行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した.結果,社会参加開始,継続に至った行動・心境のうち【心身・周囲の状況を把握する】,【状況に応じた行動を予測する】,【実体験後のリフレクションにて解決を見出す】がSOC高群のみ,社会参加に結びつかなかった行動・心境のうち【家族・友人に助けを求めない】,【参加することに意味を感じない】がSOC低群のみに出現した.支援においてSOCの視点をもつことの有用性を示唆した.

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© 2020 一般社団法人日本作業療法士協会
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