作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
脳卒中急性期上肢麻痺患者に対する病棟実施型CI療法の効果
山本 勝仁竹林 崇高井 京子徳田 和宏細見 雅史
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 39 巻 4 号 p. 478-485

詳細
抄録

要旨:本試験は,脳卒中急性期脳卒中患者に対し,病棟での自主練習を含むmodified CI療法(以下,病棟実施型CI療法)が麻痺手の機能・行動に与える影響を調べることを目的に実施した.方法は,急性期脳卒中患者に対し,訓練室で行われる通常のmodified CI療法(以下,mCI療法)と病棟実施型CI療法が麻痺手の機能と使用行動に与える影響について,後ろ向きコホート試験で探索的に比較した.その結果,両群とも麻痺手の機能・行動は介入前後に有意に改善した.しかし,群間比較では,麻痺手の使用行動のみ,病棟実施型CI療法が,通常のmCI療法に比べ,有意に改善した.病棟実施型CI療法は,実生活の麻痺手の使用行動に影響を与える可能性がある.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人日本作業療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top