作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
橈骨遠位端骨折術後の自主練習量と治療成績の関連
─自主練習プログラムの有効性─
櫻井 利康山崎 宏小林 勇矢奥原 健史三村 祐太
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2020 年 39 巻 5 号 p. 568-578

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抄録
要旨:本研究では,橈骨遠位端骨折後に掌側プレート固定術を行った47例に先行研究を参考に術後6週間の自主練習プログラムと作業療法を組み合わせて実施し,自主練習量と治療成績の関連,自主練習量に関連する患者因子を明らかにした.治療成績は術後6週・12週にPRWE(Patient-Rated Wrist Evaluation),手関節可動域,握力を評価した.結果,自主練習量と治療成績の関連は70歳以上で術後6週の回外可動域と関連していたが,その他の治療成績との関連は明らかではなかった.また,自主練習量に関連する患者因子は労災であった.本研究の結果から自主練習プログラムは作業療法による指導を組み合わせることで,良好な治療成績が得られる有効な手段と考えられた.
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© 2020 一般社団法人日本作業療法士協会
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