作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
学内クリニカルクラークシップの経験が作業療法学生に与える影響
─混合研究法を用いた包括的検討─
宮本 礼子石橋 裕土居 義典
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2021 年 40 巻 1 号 p. 21-33

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抄録
要旨:本研究は,学内クリニカルクラークシップ(以下,学内CCS)が作業療法学生にもたらす影響を混合研究法を用いて検証することを目的とした.結果,量的には学内CCSを通し「指導者からの学び」に適応する能力は有意に上昇した.一方,不安と自尊感情に有意差はなかった.質的側面では,学生はクライエントや指導者との三者関係で学び取れる臨場感を感じ,臨床実習や将来に対する前向きな展望を抱く一方で,長所や短所,想定外の自分の特徴や現在の能力に関する気づきによって不安が募った.今後は,学生に強い影響を与える臨床教育者との協力体制を検討する他,学生がストレスを跳ね返す能力にも着目し,実習準備性を高める取り組みを提案していく必要がある.
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© 2021 一般社団法人日本作業療法士協会
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