作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
仮設住宅入居高齢者が認識する生活課題の検討
宮寺 寛子川又 寛徳谷村 厚子小林 法一
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 40 巻 1 号 p. 61-71

詳細
抄録
要旨:本研究の目的は,東日本大震災後の応急仮設住宅に入居する高齢者が認識する生活課題を分析し,生活課題の特徴および健康関連QOLとの関連を明らかにすることである.生活課題の聴取には,作業に関する自己評価改訂版を用いた.その結果,余暇に関わる生活課題と健康関連QOLの精神的側面は相関関係が認められること,性別によって認識する生活課題は異なることが明らかになった.男性では余暇に関する生活課題を認識する者が多く,女性では作業における自己の有効感に関する生活課題を認識する者が多かった.本研究の結果より,作業療法の視点から支援すべき仮設住宅入居高齢者の生活課題が示された.
著者関連情報
© 2021 一般社団法人日本作業療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top