抄録
関節リウマチ(RA)患者が,携帯電話,スマートフォンの操作で情報通信技術社会に適応できているか確認することを目的に調査を行った.日本RA友の会兵庫支部会員530名を対象に無記名の質問紙郵送調査を行い,有効な回答252名分を手部変形の重症度別に3群に分類し分析した.携帯電話等の利用において一般データと比較の結果,RA患者の中高年は通話・メールの利用が多く,若者はSNSを使っている傾向にあった.RA患者のメール利用率はどの年代でも低く,手指変形が少なからず携帯電話等の操作に影響し,通話利用が増える一因となった可能性もある.RA患者にとって携帯電話等は重要であり,今後はICT機器を利用した介入が作業療法には求められる.