作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
古典的テスト理論による日本版ADL-focused Occupation-based Neurobehavioral Evaluation(A-ONE)の信頼性と妥当性の検討
東 泰弘高畑 進一兼田 敏克中岡 和代石原 充
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 40 巻 2 号 p. 214-224

詳細
抄録

日本版ADL-focused Occupation-based Neurobehavioral Evaluation(A-ONE)の信頼性と妥当性を古典的テスト理論に基づいて検討した.日本版A-ONEは,5領域22項目の日常生活活動(ADL)観察を通して,ADLを妨げている神経行動学的障害を同定する評価法である.20名の脳血管障害(CVA)患者に対して,評価者内信頼性および評価者間信頼性を検討し高いkappa係数を認めた.36名のCVA患者に日本版A-ONEと既存のADL評価および各種神経心理学的検査を実施し,併存的妥当性を検討し両者間に中等度以上の相関を認めた.これらにより,日本版A-ONEの信頼性と妥当性が確認できたと考える.今後は,CVA患者以外の対象者も含め検討していく.

著者関連情報
© 2021 一般社団法人日本作業療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top