作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
作業科学の学習経験が作業療法学生に与える影響
─SCATを用いたフォーカス・グループ・インタビューの分析を通して─
齋藤 佑樹丸山 祥熊谷 竜太髙橋 慧
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2022 年 41 巻 4 号 p. 393-401

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抄録

本研究の目的は,作業科学の学びが,学生の作業療法に対する理解や私生活にどのような影響があるのかについて記述し,分析・考察を加えることである.作業科学を履修した1年生5名を対象にフォーカス・グループ・インタビューを実施し,SCAT(Steps for Coding and Theorization)を用いて分析を行った結果,作業科学の学習経験は,作業の知識の理解だけでなく,自身を作業的存在として省みる契機となっていた.この実感を伴う作業の知識の活用経験は,クライエント中心の重要性に対する気づきを与え,父権主義的に偏った考え方の修正につながるなど,作業療法を行ううえでの大切な気づきをもたらしていた.

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© 2022 一般社団法人日本作業療法士協会
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