作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
評価実習における自己効力感を高める授業の設計と効果の検討
吉村 友希
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2022 年 41 巻 4 号 p. 481-486

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抄録
実習中に学生は,対象者や指導者への対応が困難と認知しており,実習前にそれらに対処するスキルを養っておく必要がある.本研究では,柔軟な対処行動を可能とする要因として自己効力感に着目し,評価実習における自己効力感を高める授業を設計し,その効果を検討した.授業は,学生の遂行行動を達成するために,参加モデリング,遂行行動の表示,自己教示の場面を設定した.分析の結果,「対象の理解・援助効力感」,「指導者との関係性維持・学習姿勢効力感」に効果が示され,授業最終回における評価実習を乗り越える自信が最も高くなった.このことから,本研究で設計した授業は,評価実習における自己効力感を高めることが示唆された.
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© 2022 一般社団法人日本作業療法士協会
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