回復期リハビリテーション病棟へ入院した大腿骨近位部骨折術後患者130例(女性105例,平均年齢82.1±7.8歳)において,退院時の夜間の排泄関連動作の自立の可否とその関連要因を調査した.その結果,退院時に夜間排泄関連動作が自立した者は96例(73.8%)で,自立の可否にてロジスティック回帰分析をおこない,入院時において日常生活活動動作,認知機能,バランス能力が高いこと,失禁を有さないことが有意な因子として抽出された.入院時点で退院時の夜間排泄関連動作の自立の可否を予測することで,機能回復だけでなく介助指導の必要性やタイミングを検討し,早期からの円滑な在宅移行支援が可能になると考えられた.