作業療法士へのインタビュー調査から,彼らが高齢者に対する住宅改修の中で何を考え,どのように専門性を捉えているのかについて,明らかにした.現象学を用いて分析した結果,彼らはADL・移動に加え,IADL・余暇活動・社会参加の支援をOTの専門性と捉えていることが明らかとなった.またその一方で,住宅改修においてOTが捉えている専門性を発揮しづらいさまざまな制約や課題が存在すること,その状況下でOTは実現可能な方法を模索していることが明らかとなった.以上の結果から,OTの専門性やその専門性の発揮の仕方について明確にし,OTの専門性と健康の関連性を具体的に示す必要性が示唆された.