作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
脳卒中後の麻痺手に対するmodified CI療法の効果
─1日3時間2名ペアで実施した6ヵ月間の変化─
清水 雅裕小口 和代後藤 進一郎太田 有人渡邉 郁人
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2023 年 42 巻 4 号 p. 446-451

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抄録

CI療法原法は療法士の時間を集中的に使用するため,実施に限界があった.そこで,時間的コスト軽減を図ったmCI療法(自主練習を併用し,1日3時間2名ペアで実施)を考案し,脳卒中発症後180日以内の回復期症例31名に対して実施した.実施前,実施後,6ヵ月後に評価し,推移を観察したところ,STEF,FMA-UE,MAL-AOUの平均値は,実施後,6ヵ月後共に有意に改善.変化量は,MAL-AOUは実施後にMCIDを上回り,FMA-UEは6ヵ月後にMCIDを上回った.mCI療法はペアの難易度調整が随時可能という利点がある.ペアで実施することにより,対象者間で会話が生まれ,動機づけの向上や心理的な支援につながる可能性が示唆された.

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© 2023 一般社団法人日本作業療法士協会
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